ナピュレの恋【完】
「そんな笑顔で言われると勘違いしちゃうけど?」


口角を上げ、下から裕也を見上げると


「してくれちゃってもいいですよー、勘違い」


さっきから変わらない笑顔の裕也に、“どっちが年上か分からないじゃない!”と、心の中で突っ込んだ。


そして、“コホン!”と咳払いを一つ。


もう少しだけ残っているピンク色のベリーニを、全て喉に流し込み、“帰る”と席を立った。
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