ナピュレの恋【完】

「あー!!もう考えるのやめよっ」


なつこは横に頭を振り、携帯を出した。


“プルルルル…”三度目のそれが聞こえた時、相手が出た。


「遅い」


第一声が“遅い”なんて…なつこは笑いそうになった。


「花音ごめん。あたし帰るわ」


泣きっ面を裕也くんに見せたくなかった。


「は?なつこ何かあったの?」


花音が聞くも


「ごめん。今度話すよ」


それしか言えなかった。
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