ETERNAL LOVE
それから 1時間くらい経った後だった――
どしゃぶりの雨の中 公園の真ん中で気を失っている綾を見つけてくれた人がいたんだ――
冷え切った体――
異常な顔色――
そして 口と地面についている血――
そんな彼女を抱きかかえて すぐさま近くの病院に連れて行ってくれた――
ちょうどその病院は 綾が通っているところだった
なので 医師の人たちはすぐに処置を行ってくれて 綾はなんとか一命を取り留めた――
「気を失っている娘を助けてくれたそうだね…。本当にありがとうございました」
駆けつけた綾の両親が 深く頭を下げていた――
母親のほうは そうとう安心したのだろう
涙が止まらないみたいだ――
「…彼女は、なんかの病気なんですか…?」
綾の親御さんは 多少ためらっていたが ゆっくり口を開いて
「娘は…、白血病なんです…」
やっと泣き止んだのに その言葉を聞くとまた涙が溢れ出した 母親――
ハ ッ ケ ツ ビ ョ ウ
目の前が真っ白になった――
「そうなんですか…。…じゃあ、俺はこれで――」
病室のドアを閉めると 急に胸が苦しくなった
彼は わかってしまったんだ――
“すべて”わかってしまったんだ――