桜廻る




“死ね”といつもは言われているのに、
今度は、“生きろ”。



さらに頭が混乱する。



土方はさらに雅に近寄り、まだ切っている途中の野菜を見つめる。






「俺にも手伝わせてくれ」


「あ……。はいっ」






雅は、冷蔵庫とか電子レンジとか、ガスコンロとか、使い方が分からない土方に、一つ一つ教えてあげた。



土方は不思議そうな顔をしていたが、理解するのが早かった。






「……土方さん」


「ん?何だ」




< 22 / 419 >

この作品をシェア

pagetop