桜廻る
一瞬の沈黙のあと、土方は目を瞑り、話し出した。
「俺は一度、未来に行ったよな?」
「……はい」
「そこでお前に出会った。未来という物を見た。この日本が、この先どうなるかを」
そこで、言葉を止める。
「未来には武士がいない。今の状況からでも分かるが……未来を知ってるから尚更、分かるんだよ。
──この戦で、俺らは負けるって事くらい」
「……」
「知っているくせに、俺は戦を続けた。……そのせいでたくさん仲間を失った」
雅は黙って、土方の言葉を聞き続ける。