ブラックⅠ-出会い-


「それならリュウガに買ってもらうといいよ」と当たり前に言ってくれるアキさんだけど、そんなわけにはいかない。それじゃダメなの。




「そんなの悪いよ!だめだめ!」



「うーん」となにか悩んだようなポーズをするアキさんは、そんなの気にしないでリュウガに買ってもらいななんて考えを押し付けるような事はしない。



私が申し訳ないと思っていることをしっかりと理解してくれたみたいで、それでいて何か対策を考えてくれているようだった。



「アオイちゃんがバイトするっていうのは多分、いやほぼゼロに近い割合でできないと思うんだよね」




どうやらアキさんにまで私のバイトは止められてしまうらしい。



「俺がバイトを紹介することは出来るんだけど、きっとリュウガはやらせてくれないと思うし。レイジは許してくれないと思う」




どこまでも2人の性格を熟知しているらしいアキさん。



リュウガがやらせてくれないかは分からないけど、確かにすでにレイジからは「次言ったらただじゃおかねぇぞ」まで言われてしまっている。





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