ブラックⅠ-出会い-
「な、なんで?何にもないよ?」
「じゃあ何でそんなに、きょどきょどしてるのさ」
きょどきょどって!
きょどきょどって何ですか!
私そんなにいつもと違うの?
分かりやすいの!?
「そんなのしてないよ!何にもないんだから!」
きょどきょどしてるらしい私をイツキは楽しそうに見つめながら「ふーん」なんて言って、私が持っていた看板を受け取った。
「レイ君のクラスね、ホストクラブなんだってさ!」
「ホスト…?」
レイジがホスト?つまりスーツ?
絶対似合う!
絶対かっこいい!
「後で見にいこーね!いや、見に行かなくてもレイ君の方が来るかも?さっきあーちゃんの可愛い写メ送っておいたし」
何故だか自問自答して納得しているイツキは、どうやら勝手に私の写メをレイジに送っていたらしい。