星月夜のマーメイド

私はしばらく愛媛の実家に里帰りしてから、東京に戻っていました。


彼は私と子を本当に愛し、守ってくれたのだと思います。


でもそのせいで、彼と彼の家族をめちゃくちゃにしてしまった。


そのことが心の奥にずっと引っかかったまま生活していました。


そして彼が就職して丸2年が経ち、結局お義父さんの会社を継ぐため実家に戻ることになったのです。


あの出来事から、なんとなく2人の間にも遠慮が出来たように思います。


実家に戻る彼にも着いていくことが出来ず、彼も私に着いてきてほしいとは言えなかった…。


別居という道を選びました。


それは前進するために必要なことだと思っていました。


でも彼の家族は違っていた。


そして彼も…変わっていったのです。
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