幕末~夢物語~
第一章
「み・・かげ・・・。ごめ・・・ん・ね・・・。」

今渡しの目の前でおこっている出来事は何・・・?

「お・・かあ・・さま?」
私は母を呼んだ。
しかし返事はない。
母の細く頼りない背中は赤黒い液体で真っ赤だった。
「お母様?」
揺すってみたけど母はピクリとも動かない。
「お母様!お母様!」

ダダダダダダ

「何事だ!?」

振り返ると、7人の男が立っていた。

「おい!しっかりしろ!」
一人の男が母の身体を抱え起こした。
「医者を呼べ!」

私はただ呆然と立ち尽くして震えていた。


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