トイレの神様‐いいえ、ただの野次馬です‐
見上げると、そこから顔を出した浪瀬に見下ろされていて。
ばちりと目が合った。
「……なんだか、お前の行動パターンが読めてきた気がする」
「それは困りました」
へらりと笑ってごまかし、少々不自然に視線をそらす。
「アイツをけしかけてきたのはお前だろ。てか、どうしてそこにいるんだ」
「ただの通りすがりの野次馬ですよ」
「苦しい嘘つくな! ここ4階だぜ」
「嘘じゃないです、私、高い所平気です」
「お前はここを道として通るのか!」
「とりあえず、入りたいんで、そこ退いてくれません?」
「答える気もないのか! 通るなら通ればいいじゃねぇか」
ニヤニヤとわざとらしく仁王立ちで身を乗り出し、窓をふさぐ浪瀬。