転校生のカノジョのヒミツ

実は楽しみだった、ということから駅前で待ってってくれるのではないかと期待もあったのだけれど、

まぁいない。残念である。流石に二時間待っててくれる人は少ないだろう。

ってか着いたのは一時過ぎだから二時間半すぎ。

ここからは、行った事実だけで心を休めようとしたのだが、

「林田くん!?」

振り返ると、

「あ、雪菜さ・・・!?」

「待った!行きましょう!」

一瞬で走り出した彼女に、手を引かれて慌てた俺を見て

ちょっと楽しそうに彼女が笑った。

思いっきり笑った。

「えっと・・・、雪菜さん?」

「カラオケだって。楽しみ。」

「お店の場所は?ってか、もしかして、二時間半待ってたの?}

「お店は聞いてるので大丈夫。だって、林田くんとも行きたいの!!待ちます!」

「でも、でででも、あの、俺が来なかったら・・・??」

「だって林田くんそんな人じゃないでしょう?」

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