転校生のカノジョのヒミツ

二人で、また彼女の服を見て、

そして、俺の服も見てもらって、

適当な店で適当に時間を潰して

楽しかった。

そりゃ、楽しかったですとも。

彼女と別れる時には、

既に7時だった。

「あのさ、」

彼女が口を開けた。

「これ。」

手に渡されたのは、

書きやすそうなシャーペンだった。

「お礼。んじゃ。」

お礼を言う暇もなく彼女は立ち去り、

途中で振り返り、

「楽しかったまたあした。」

と早口に行って去っていった。

残されてしまった俺は

「またあした。」

と俺は誰いない道に手を振った。

大変楽しい日だった。

満足である。

あ、でも彼女

今日いろいろなものを買っていたけれど

白のワンピースは買っていなかった。
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