ツンデレ彼女。

こっそりと少し開けられたドアの
隙間から中をのぞき込む。




「ッ!!」




昴は言葉を失った。


目の前の光景に驚き戸惑い
瞳孔が開きっぱなしだった。


教室には理恵と高坂の二人が居た。


しかし理恵は床に横になり、
その上に両手をついて高坂が被いかぶさっている。




「......マジかよ」




誰にも聞こえないようなか細い声で呟く。


昴にとって、目の前の光景は信じられなかった。




「.......」




昴は教室に背を向け、
元来た道をおもむろに進んでいく。

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