ツンデレ彼女。

「いってェ!!テメェ、ふざけんなよ!」




まん丸な瞳に涙を浮かばせながら
昴は大声で叫ぶ。


周囲の人達の視線がさらに集まる。


それにお構いなしの二人は




「私はいつでもまじめだぞ」

「うぜェ。泣かしてやろーかコラ」

「現在進行形で涙目な奴に言われても説得力ないぞ?」

「うっせェ、黙れアバズレ!!」




理恵はふと腕時計に目をやる。


8時20分。


遅刻だった。
ここから学校まではせいぜい10分。
全力疾走で5分程度だ。


走ってギリギリ、と言うわけだ。




「.......まずい」



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