heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「櫻坂くんて、優しいし格好いいし、スポーツ万能で、頭良いし、凄いよね!」
あたしが考え込んでいると、長野さんがそんなことを言ってきた。
「…そうなんですか?」
知らなかった。
そして、あたしと似ていると思った。
「そうだよ?確か、夏目が首席だった入学試験は二位だったらしいし…いつも定期試験は夏目の下にいたよ?」
そんな…
まったく知らなかった。
下なんか興味なかったから気づかなかった。
それなら、出会う前からあたしのこと知ってて当たり前だ。
「知りませんでした…」
「夏目にも知らないことがあるのね。」
「そりゃありますよ。」
ニコリとして頭の中の動揺を隠した。