heart and cold~私には貴方だけ~【完】
『女子と同じベッドでお昼寝って、あんまり感心しないわよ…?』
寝起きの俺の頭が、突然はっきりした瞬間だった。
…好きだから
璃花はその辺の女子とは違う
俺の、
特別で大切な女性なんだよ。
そんなこと、言える訳ない。
言っちゃいけない。
余計、璃花から遠くなる。
俺なら、自分に気があるって分かった地点で避けるようになるし。
ましてや好きになりそうだったであろう彼氏にふられた直後なんだから…
相手の寂しさにつけ込むみたいで
気分的にもよくない。
謝りながらテキトーに答えて、あとは笑って誤魔化す。
本当のことを言えるわけがないんだ。