heart and cold~私には貴方だけ~【完】





上村君はあたしを素敵な人だと言った。



あんな酷いことをしてもなお、振ったことを悔いているとも言った。



もしあの時、はるき君が来ないで、上村君とあたしの二人だけで、彼の良いところをたくさん知って、心から好きになったら…



こんな想いをしなかったかもしれない。



好きだと確かめ合ったはずなのに、不安で仕方がない。



好きなのに、会えないことで余計昼休みの出来事が信じることを崩そうとする。



──何があったの?



──どうして一緒に帰れないの?



聞いて良いのかさえわからなくて、代わりに涙が出る。



はるき君を好きになって弱くなった。





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