heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「あの…」
「ん?」
何か言わなくてはと思っても、言葉が出てこない。
何よりこの至近距離が恥ずかしい。
「…………か…い…」
「なに?」
「ちッッかーーーーーーい!!!!!!」
あたしは叫びながら頭を勢いよく後ろにそらした。
ついに耐えきれず噴火してしまった…
耳には心臓の音が響いている。
噴水の音なんか虫の音みたい。
「………フッ」
それなのにこの小さなはるき君の吹いた音を聞き逃さなかった。
「な、なによ!」
頭の中はごちゃごちゃしているからやることなすことがめちゃくちゃになっている…気がする。