heart and cold~私には貴方だけ~【完】
「好き。大好き。」
息がかかるほどの近さで見つめた。
「好きだけじゃ駄目。」
「え?」
「璃花、愛してる。」
「っ!…あたしも、」
不意に唇を奪われる。
今度こそ溶けてしまう…
ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー…!!!!
ビクッ!!!
それはあたしのポケットからだった。
―6時になりました―
携帯の待ち受けに浮かぶ文字。
アラームが鳴る時間らしい。
「「はぁ―――」」
同時に深いため息が出る。
戻らないとお母さんが心配する…