heart and cold~私には貴方だけ~【完】
キュンッ
あまりにもふんわりと優しく笑うから心臓が反応した。
でも…頑張るのは普通だし。
そんなこと誉められても…ブツブツブツ
………てか…
はるき君じゃなくてもやっぱり落ち着くんだよ!
よかった…
ほっとしていると家の近くの曲がり角に来た。
「それでは、あたしはこっちなので。わざわざ送って頂いてありがとうございました」
軽くお辞儀をして、はっとする。
はるき君にできなかった別れ際のあいさつ…
丁寧なお辞儀とか板に付いているはずなのに、全部忘れて去ってしまった…気がする。
「夏目さん?」
あ…
「それじゃ」
今度は完璧な笑顔を貼り付けて去る。