heart and cold~私には貴方だけ~【完】





キュンッ



あまりにもふんわりと優しく笑うから心臓が反応した。



でも…頑張るのは普通だし。



そんなこと誉められても…ブツブツブツ



………てか…



はるき君じゃなくてもやっぱり落ち着くんだよ!



よかった…



ほっとしていると家の近くの曲がり角に来た。



「それでは、あたしはこっちなので。わざわざ送って頂いてありがとうございました」



軽くお辞儀をして、はっとする。



はるき君にできなかった別れ際のあいさつ…



丁寧なお辞儀とか板に付いているはずなのに、全部忘れて去ってしまった…気がする。



「夏目さん?」



あ…



「それじゃ」



今度は完璧な笑顔を貼り付けて去る。





< 68 / 346 >

この作品をシェア

pagetop