嘘吐きなその唇で
私たちは禁忌を犯しているだけじゃない。
私が彼の浮気相手。
そう、世間に知られてはいけない秘密――いや、重罪が二つもある。
それが露顕すれば、私たちの関係も終わってしまう。
悪いことをしているという罪意識はあるけど、朝比奈さんから離れたくない。
私は朝比奈さんの隣にいたい。
だったら、このまま誰にも知られることなく、この関係を続ければいい。
そして、また罪の意識にさいなまれる。
こうして、ずっと堂々巡りをするんだ。