愛しい人へ【短編】
何分たっただろうか………



じっと一点だけ見つめている私の目は周りからみたら死んでいるだろう。





一点だけ見つめている文字は治療中のたった3文字。





ランプが消えた――――






立つ気力すら無くした私は出て来るのを待っている。






「ッッ!!」




泣いてる……




医者が涙を流すのは生まれて初めてみた。




「………どうでしたか?」



私が尋ねた。











医師は何も言わずに首を横にふった。






緑の両親は助かったが、緑と緑のおじいちゃん、おばあちゃんは助からなかった…






緑がこの世からいなくなってしまった。
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