♡祐雫の初恋♡

 新緑に囲まれた静かな学習室の窓辺の席へ

 優祐と環は、並んで腰かけた。



 窓の外の新緑が反射して、環の美しい黒髪に光の輪を作っている。


 
 環は、鞄から数学の教科書と帳面を出して広げ、

 寄り添うように身体を近づける。


 環の甘い香りが優祐のこころを捉えた。


 祐雫の香りは意識したことがなかったが、

 祖母の薔薇の香り、母の桜の香りとも違う香りが、

 優祐の嗅覚をくすぐった。


(女子って、いい香りだなぁ)


 優祐は、思わず息を吸い込む。

< 146 / 201 >

この作品をシェア

pagetop