奏でる場所~SecretMelody~
SecretMelody-1

新しい出会い

サラサラと爽やかな風が頬にあたる。




快晴な真っ青な空。





キラキラと水に反射して輝く太陽。




壮大に広がる緑。




・・・東京にこんな場所あるんやなー。



想像とかなり違うわ。



「んー、気持ちいいなぁー!」



両手を上に高くあげ大きく伸びをする。



「わっ!!」



危なーっ!落ちるとこやったわー。



そうやった、そうやった。




ここ、木の上や。




すっかり忘れてたわ。




ガヤガヤと自分の下を、新しい制服に包まれて楽しいそうに歩く高校生達。



皆輝やいてるねー



まだ、入学式まで1時間もあるのに。




ま、俺もやけど。




でも、俺わ皆と違って計画をたててるかね♪




よし、入学式始まるまで寝るぞー!!






「ねぇ、そこの女子高生!今から俺たちと遊ばない?」




ん…?なんや?




朝っぱらから入学してくる女子高生にナンパか?




あーぁ、あの子も可哀想に。




初日から大変やな~。




はーぁ…。




せっかく、気持ちよく寝ようとしてたのにさー…。




横でうるさいねん!




「あ、あの…すみません。あたし、今から入学式なんです…。」




「いいじゃん、そんなの。サボっちゃいなよ。」




「いや…その…」




あの男達もしつこいな。




東京のナンパって、こんなしつこいんか?




俺は、前のめりになり様子を見てみる。




うわ~腕掴まれてるやん。




ドンマイやな…。




「離して下さいっ!」




「こんなことにいちいちうるせーな?黙ってついてきなよ〜?」




そう言うと、男はもう片方の手を出し女子高生の胸に近づけた。




…!




む、胸!?




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