奏でる場所~SecretMelody~

病人続出

~奏side~


ふぁ~…。



そとからは小鳥のさえずりがチュンチュンと聞こえてくる。



宙のいない朝だ。



でも、落ち込んでる暇なんて無いっ!



行くぞーっ!!



奏は用意した私服に着替え、急いで準備した。



そして、食堂に向かう。



「あ!!陽輝ーっ!!」



向こうから歩いてきたのはお目当ての陽輝。



本当は立花も一緒のはずだったんだけど、バスケ部での急な練習試合があるらしく。




奏達2人で応援することになったんだ。



よーし、ばっちり撮るぞー!



宙のためにも…坂下のためにも、なっっ!!



―――――――――――――――――-----

~陽輝side~

「さてと…。この辺に座ろっか。」



学校についた俺達は、一番良く見えそうなところに座って、カメラをセットした。



「よし、セット完了~♪」



そして数十分後。



「ピ―ッ!!ユニフォーム青、新堂高、対、ユニフォーム白、川崎南高キックオフ!」



おっ!始まった!



俺らは青やな…。えーっと拓斗は…。



おった、おった…。



ってか、うまっっ!!



周りは皆上級生のハズなのに、拓斗はパスを受け取った瞬間、ドリブルで3人抜き!



おいおい…。



2・3年達、感心してやんと、アシストにまわれや。



「坂下…。さすがだな。」



奏がそうつぶやいた瞬間、一際大きな声援が送られる。



拓斗がシュートを決めたのだ。



「「キャーーーーッ!!拓斗様ーーッ!!」」



俺達の周りの女子からの黄色い歓声。



…すげー人気や。全く…



とまあこんな感じで拓斗が大活躍。



これは宙も喜ぶなー♪



そして、時間はアッというまにすぎ前半終了。



結局、前半だけでハットトリックを決めた拓斗。



しかもほぼ仲間のアシストではなく自分のドリブルで。



拓斗ってほんまにサッカーの天才やねんなー…。



なんかちょっと拓斗が遠く感じた。

< 133 / 233 >

この作品をシェア

pagetop