奏でる場所~SecretMelody~
陽輝…




ごめんね、気持ち押し付けて。



何とも思ってない、ただの友達にいきなり告られたんだもんね。




ごめん…なさい…。




"恋"ってこんなに辛いんだ。




愛してるのに、報われないってこんなに辛いんだ。



初めて、知ったよ?




ずっと知らなかった。




こんなに辛くて苦しいなんて。




そんなことを考えていても、勝手に指は鍵盤をたどる。




私は…お母さんがピアノを弾けなくなってから、感情を封印した。




そして…"奏"として生きてきた。




それなのに、あなたは…陽輝は私の感情も奏の感情も掘り起した。




久しぶりの自分の感情が溢れて、もう止まらなかった。




もう、奏の中は、陽輝のことで一杯だもん。




はぁ…どうしよう…。




陽輝に…会いたくない…。




音楽室で、ヒントを出すって約束したのに、それも出来る勇気がない…。




私は、考えながら音楽室を後にした。
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