きみに会える場所~空の上ホテル~
「さっきまでここにいたきれいなお姉さんは?」
「あ、た、ただいま席を外しております。・・・・・・な、何かご用でしょうか」
若い男の人は、じろじろと私を見た。ちょっぴり不安そうだ。サキさんが言ってたチェックインしたばっかりのお客さんかもしれない。
私はパソコンのマウスを操作して、「予約情報」のページを開いた。続けて「本日の予約」をクリックする。
開いた。写真もばっちり出てきた。間違いない。佐藤紀夫さん、26歳、独身だ。
「うん。でも、あのお姉さんに直接話したいんだけど。いないの?」
佐藤さんはちょっぴり口をとがらせている。26歳にしては子供っぽいような気がする。
「あ、では佐藤様、連絡を取りますのでちょっと待って下さい」
携帯でサキさんの短縮番号を押した。
「もしもし?」
「あ、サキさん? 今フロントに佐藤様が」
「わかった。ここからも見える。ありがと」
ピッ。
携帯が切れたかと思うと、横からすべるようにサキさんが現れた。
「これは佐藤様。どうかなさいましたか?」
佐藤さんの顔がへにゃっと緩んだ。
「じ、実は折り入って話したいことがあるんだけど」
「さようでございますか。ではこちらのソファへどうぞ」
サキさんが佐藤さんの腕をそっと取るようにしてソファへ案内する姿を、私はぼうっと眺めていた。
「すごいなあ。プロフェッショナルだなあ」
「そうだろ。お前とはえらい違いだ」
白いコックコートを着たレイが後ろに立っていた。
「あ、た、ただいま席を外しております。・・・・・・な、何かご用でしょうか」
若い男の人は、じろじろと私を見た。ちょっぴり不安そうだ。サキさんが言ってたチェックインしたばっかりのお客さんかもしれない。
私はパソコンのマウスを操作して、「予約情報」のページを開いた。続けて「本日の予約」をクリックする。
開いた。写真もばっちり出てきた。間違いない。佐藤紀夫さん、26歳、独身だ。
「うん。でも、あのお姉さんに直接話したいんだけど。いないの?」
佐藤さんはちょっぴり口をとがらせている。26歳にしては子供っぽいような気がする。
「あ、では佐藤様、連絡を取りますのでちょっと待って下さい」
携帯でサキさんの短縮番号を押した。
「もしもし?」
「あ、サキさん? 今フロントに佐藤様が」
「わかった。ここからも見える。ありがと」
ピッ。
携帯が切れたかと思うと、横からすべるようにサキさんが現れた。
「これは佐藤様。どうかなさいましたか?」
佐藤さんの顔がへにゃっと緩んだ。
「じ、実は折り入って話したいことがあるんだけど」
「さようでございますか。ではこちらのソファへどうぞ」
サキさんが佐藤さんの腕をそっと取るようにしてソファへ案内する姿を、私はぼうっと眺めていた。
「すごいなあ。プロフェッショナルだなあ」
「そうだろ。お前とはえらい違いだ」
白いコックコートを着たレイが後ろに立っていた。