あの子




「……」

「ひより?」


腕を緩めると、中にいたひよりは髪が乱れていた。


「か、かいくん…」

「ん?」



真っ黒な髪から少し見える肌。

その肌はいつもみたいに白くなく、赤く染まっていた。



「なんで、今?」

「は?」

「なんで今、告白するの」



少し、怒ったような口調。
なんで今って…

返事に困っていると、




「1対1で、決めよ」

「はぁ!?」





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