意地悪なあいつ(おまけ執筆完了)



『あんた、ドキドキしないわけ?』


『なんかボーッしたり鼓動が早くなったり目が見れなくなったりするけど、特に』


『あ、あぁそお。あんた、すごいわ』


ん?

なにがすごいの?



『やっぱお子ちゃまね。自分のことわかってないもんね』


は?


いやいや、自分のことは一番わかるよ。

変なの椎苗。

その日の放課後は、
バックレてやろうと考えてた。


椎苗に隠れて見つからないように
帰るつもりだった。


な、の、に、!



『水原ー、聖愛ここだよー』


なんて大声でばらしてくれた
私の大切な幼なじみ。


一瞬。

殺意が芽生えたわね。



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