1. 君色-the great blue yonder-
最初は菜緒だって躊躇った。

話すか、話すまいか。

『頼むよ・・・菜緒。お前一人に抱え込ましたくないんだ・・・一人で悩ませたくないんだよ。お前まで俺の目の前で崩れ落ちてくの見たくないんだよ・・・』

俊の言葉は痛々しかった・・・

それに・・・

お前まで、って言ったよね?

俊・・・

何かあったんだ・・・

過去に。

聞こうとは思わない。

俊が話してくれるまでは・・・ね。

自分も大変なのに、菜緒、俊に迷惑掛けちゃうんだ・・・

「ごめんね・・・菜緒こんなに弱くって・・・俊も大変なのに迷惑かけちゃって・・・」

自然と菜緒の目から止まったはずの涙が溢れだした・・・

そんな菜緒の涙を、俊は優しく手で脱ぐってくれた。
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