闇と光 弍

「なんで、秋華のこと…」

やっぱ、知ってるんだ。

「今日ね、秋華さんに会ったの。
多分、今も二人でいるんじゃないかな。

私さ、秋華さんと流星みてて思ったの。

あぁ…。私の入る隙なんてないんだ…って。
流星と秋華さんは、今でも愛し合ってるんだって。

だから、決めたの。

私、流星の前から…いなくなろうって」

「愛莉…ちゃん?」

「辛くなる前に…いなくなろうって…。
今ならまだ、すんなり諦めがつきそうなの。

もうね、捨てられるのは……イヤなの。
耐えられないから。

だから、捨てられる前に、いなくなる」

私は、そう言い楠をみた。

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