未熟色の君たち


本日最後の授業中。

隣の芳成は、教科書を立てて机にうつぶせ夢の中。
その机の中から覗く、置き傘に目が行く。

私の目がキラーンッと光った。

そぉーっと、ばれないように手を伸ばし、気付かれないようにスルリと傘を手に取った。


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