未熟色の君たち
旬君が居るのに、由香里ちゃんはいつだって清水君と一緒に居た。
旬君が可哀相だよ……。
私、知ってるんだから。
旬君が二人の事をどんなに寂しそうな目で見ているか。
私、知ってるんだから。
旬君の瞳は、二人の事を悲しそうに見ていることを。
なのに由香里ちゃんは、そんな旬君のことには少しも気がつかない。
旬君が居るのに、清水君と仲良くしてばかり。
由香里ちゃんは、贅沢すぎる。
そんな風に考える私は、やっぱり凄く小さい女だ……。