ウェスターフィールド子爵の憂鬱な聖夜
子爵がはっと顔を強張らせたので、氏は言葉を切った。
「では、あなたも彼女に同意されるのですか?」
「いえいえ、そういう訳ではございません。ですが、結局は姪の気持ちが変わらない限り、どうすることもできないでしょうな」
「気持ちを変えるよう、彼女を説得してはいただけないでしょうか」
「やってはみます。だがあれも母親に似たのか、自分がこうと思ったことは、なかなか変えない性質で……」
子爵は募る焦りを抑えて立ちあがった。これ以上ここにいれば、闇雲に彼女の部屋へ押し入ってしまいそうだ。
「またこちらに伺う許可を頂けますか?」
「おお、それはもちろんです」
「今は少し気持ちが高ぶっているかもしれない。また落ち着いた頃に伺います。どうぞ彼女をよろしくお願いします」