素敵な、すてきな、ステキな。






彼はそう言って、挨拶もせずに職員室を後にした。






一歩遅れて彼についていく。






「あ、あの、貴羅くん、先生は?」





やけに早く歩く彼に追いつこうと早足で歩きながらそう聞くと。





彼は振り返らずに答えた。





「そのことなら、お構いなく、麻布さん。」






その声がやけに冷たく感じて。





私は鳥肌が立った。







< 17 / 68 >

この作品をシェア

pagetop