AKANE -もう一度、逢いたい-
「じゃあ茜ちゃんはそのみつ編みも眼鏡も取った方がいいな!」
陽気に言い出したのはやっぱり陽平だった。
俺と蒼次はそんな3人のやり取りが恐ろしすぎて目を合わせた。
「意外に眼鏡取ったらかわいいんじゃねぇ?試しに取ってみて…」
「いやッ!!!」
バンッ!
同時に机を思い切り叩いた音がする。
教室は静まり返った。
そして俺はふざけ過ぎた陽平を睨みつけた。
「いい加減、話進めよう」
「…わりぃな」
珍しく静かに怒っている俺に周りも友人も驚いてしまっていた。
空気は重たく、どんよりとしていた。
なんとなく茜は眼鏡を外したりすることはしたくないだろうと感じていた。
せっかくの素顔を隠して、俺に今まで関わろうとせずにいたぐらいだから。
きっと言いたくない理由があるに違いないと。
「あのさ、茜ちゃん。とにかく来るだけでいいから来てくれないかな?」
蒼次は茜の目の前で優しく声を掛けた。
「茜。やっぱり行こう」
「………」
「もっといろんなことを知ろう。
友達といられる幸せを作ろうよ」
つい止められない思いと葛藤しながら、しゃべり出す。
「どうせ、そんなもの必要ないっていうこともお節介だって言われることも分かってる」
「よく分かってるじゃない。
じゃあ、分かるでしょ?」
「分からない。とりあえずやってみなくちゃ何も分からないし始まらない」
「………」
「だから、この5人で行きたい。茜にもう一度、人と関係を築いて欲しいって思うから」
教室は再び、シーンと静まり返っていた。