ふたりだけの秘密
ふたりだけの秘密
「今来店された、9番テーブルの新規のお客様、お願いします」

店長に言われ、一番奥のテーブル席に着く。

「失礼します。アミです。よろしくお願いします。お飲み物は、どうされますか?」

「ウィスキーの水割りで。あと、君も何か、好きなもの飲んで」

「はい。ありがとうございます」

お客様のお酒を作って、私もカクテルを頂いて、ふたりで乾杯。会話をしながら、何気なくお客様を観察する。

背がすらっと高くて、程よく締まった体。金色の髪。センスのいい服装。目深に被った帽子とサングラスで、顔はよく見えないけれど、整った顔立ちをしている。

かなり、かっこいいんじゃない? まるで、モデルみたい。てか、この人、どっかで……。あ、今大人気のアイドルグループのあの人に、似てない??

そう思った時。ふいに彼が、サングラスを外した。
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