Dear...
「そういうわけじゃ…。」

「あのメールを貰ってから、どうしたら良いのか分からなくなった。」


外はもう夜になり、先程見つけた一番星以外にも、星が出ている。そんな穏やかな夜なのに、私の心は波立っていて。


「一方的に、言いたい事を言って、それで勝手に終わらせるのは良くないと思う。」

「…だって…ッ、絶対、先生からメールくれないし、すぐに返信くれないし…好きだって言って、また返信来なかったら…って思うと、不安で…。だから、最初から…」

「―――すぐに返せるわけないだろう。」


思っていた事を一気に捲し立てた私に苛立ちを見せる事なく、静かな、私が知っているのよりも少し低い声で言葉を遮られる。


「すぐに返事なんか、できないんだ。」
< 79 / 106 >

この作品をシェア

pagetop