輝く光の中で
もともと莉那は、万梨阿と同い年なのに、姉妹のように溺愛していて
莉那は、もともと弟がいるが、年が離れているせいか、一人っ子のように
育ち、万梨阿を、時には友達、時には姉妹のように付き合って来た。

万梨阿自身も、蕾や瑠璃よりも莉那に対する信頼度は高かった。

莉那が、本気で万梨阿を守ろうとしていたのには、親父達も
驚いていたが、俺達の口論の激しさに、終いには仲裁に入り
俺に判断を任せられることになった。

クソッ、莉那、覚えていろよ!この報いは、しっかり取ってもらうからな!

そう、心の中で悪態をつき、仕方ないので、万梨阿の出産を認めることにし
たが、俺達の問題だけではないので、急きょ、親父達と共に日本へ帰ることに
した。

幸い、万梨阿は、泣き疲れたのと、莉那が来たことにより、安心したせいか
よく眠っていたので、万梨阿を、莉那に任せ、俺達は、急いで
日本へ向かった。

親父達が、支度をしている間に、俺は、莉那に

「莉那、今回の件は、許すが、万梨阿が動けない分、莉那、お前から
 働いてもらうぞ! 良いな!?」

「・・・・・。解ったわ。万梨阿の為だもん。頑張る。でも
 許してくれて、ありがとう、智。愛してるわ! チュ」

今回は、莉那にキスされても、これから爺さんたちを説得する
には、エネルギーが足りない。日本に帰ったら、たっぷり
返してもらうことにした・・・・。

こうして、親父達と三人で、日本に帰国した。
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