輝く光の中で
翌日、父さんと母さんが、アメリカから帰国した。

「万梨阿、元気そうだな」と、父さんが言い

「万梨阿、ちゃんと食べてる?」と、母が心配そうに尋ねてきた。

「ちゃんと食べてるから、元気よ!」

久しぶりの、親子対面で、話が弾み、気がつたら本宅へ、お邪魔
する時間になっていた・・・・。

その夜、両親と共に、お爺様達に挨拶に行った。

「元気だったか、万梨阿?」

「はい、お爺様もお婆様も元気そうで、何よりです。」

「雄平と美和子さんも元気そうじゃな。」

「「はい、お陰様で」」

「皆さん、お茶が入りましたよ。こちらにいらっしゃい!」とお婆様が呼んだ。

「ところで、智は、どんなですか?」と、父が訪ねれば

「あいつは、自分の仕事を、きちんとしているよ。あいつは、
 末恐ろしいよ・・・。莉那さんもだいぶ窮屈な思いをして
 いるんじゃないか?」と、お爺様が答え

「まぁー、莉那さんには悪いが、智の為にも、莉那さんには、
 智の餌食になって貰わないと・・・ハハハッ」

「全く、信じられない。莉那は、私の大切な親友なのに。
 皆して、酷いわよ。」

「そぉー怒るな。莉那さんだって、智が好きなんだろ?
 だったら、大丈夫だ。ああ見えても、智は莉那さんを
 大切にしているから・・・・」と、父が言う

「それはそうだけど・・・・。」

「とにかく、莉那ちゃんには、智を支えてもらわないと・・・
 万梨阿、あなたが卒業したら、二人が公の立場に立つんだから
あなたも、智を支えられるよう、しっかり頼むわね・・・。」
と、母に言われた。
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