The unripe heart


「千夏、行こうぜ。」

拓也が来たのでサンダルに足を突っ込んだ。

拓也は大きなビニール袋を持っていた。

「何その大荷物。」

「歓迎パーティー用のお菓子とジュース。

千夏が好きなチョコもあるぜ。」

「なら良いよ。」

「単純なやつだな。」

くだらない会話をしているうちにあっという間に

橋本さん家の前に着く。

「ごめんくださーい。」

拓也が叫ぶ。

「あのさ、拓也。チャイムの存在知ってる?」

原始的な男にチャイムはいらないようだ。

「・・・どちら様ですか?」

橋本さん家の古い家の引き戸をあけたのは

橋本さんではなく

たぶん橋本さんの孫であろう人だった。

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