ビターチョコレートな恋


憧れの高校生活が始まり、1週間が経っていた。


友達なんて私には必要ない。


友達なんて偽りの友達で充分。


今までずっと嘘の友達だけ。


人は簡単に裏切るんだから。




私は一人が楽しい。


だって、そうでしょう?


何でも自分の好きにできる。



初めはそんな事考えてた。




「葉穏ちゃん、今日一緒にお弁当食べない?」



クラスメイトの松井 簗(マツイ ヤナ)が話しかけてきた。



松井さんは、薄茶色の髪でしたの方で2つ結びをしている。


おまけに少しカールがかかっている。


目はぱっちり二重だ。


こういうのが、可愛いって言うのだろう。



「ごめんね?
今日お弁当忘れちゃって、今から買いに行かないと行けなくて…」


「そっか~、じゃぁまた今度一緒に食べようね♪」



そう笑顔で去って行った松井さん。



本当は嘘。


お弁当なんてしっかり鞄に入ってある。




さぁ、いつもの木の下で昼ごはん食べに行くか…


私はそっと教室を出ていつもの木の下へと、足を運んだ。


この選択が吉と出るか、凶とでるか。



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