副社長は溺愛御曹司
けど、つきあってもいないものを、どうやって終わりにすればいいのやら。



「真面目すぎるんだよ、すずは」

「優柔不断、で十分です」



真面目なんて、いいもんじゃない。

結局は、勝手な祐也を憎みきれずに、拒む気もなくて。

けど、もう25歳にもなるのに、このままってどうなの、とどこかで思っていて。


ほんと、何してるんだろう、私。

こんなんで、ヤマトさんに大きな口とか、よく叩けたよね。





クリーニングセンターに寄るため、会社に戻る途中で紀子と別れた。

これまで、気を抜くとヤマトさんがぷらっと立ち寄って、顔パスでシャツやスーツを受けとってきてしまうので。

必ず出社時の朝イチに立ち寄るようにしていたんだけど。


あれ以降、ヤマトさんは絶対にそういうことをしなくなった。



「お呼びいただければ、集荷にもお届けにもうがかいますよ」

「そこまで定期的にお願いするわけでもないので、申し訳なくて」



おなじみのフロントさんと少しお話をする。

というより、近いのだ。

会社の真裏だ。

誰もここに来ることを苦にしていないので、法人契約を結んでいるとはいえ、みんな好き好きに持ってきてしまうんだろう。

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