Garnet~大好きの伝え方
ヨシは知ってるのかな。

ずっと昔から、私のそばにヨシがいてくれたってことを。

私がいつも、ヨシを見ていたってことを。

だから、どうしようもなく自然と、好きになってしまったんだってことを。

ヨシは、知ってるのかな?

……たぶん……

知らないんだ。

だからこんな質問ができる。

私のことを女の子だって思っても、『恋する乙女』とまでは思ってないのかもしれない。

「ははっ」

とだから、少し笑ってみせた。

外が暗くなってきてるせいで、窓が鏡みたいで……

そこにぼんやり映った私の笑顔は、とても下手っぴなものだった。
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