Garnet~大好きの伝え方
「ヨシのバカ」

とまた言った彼女が、僕の手を、握る。

そしてそのまま、彼女の胸へ、導かれる。

声もでない僕に、加奈は潤んだ眼差しで言った。

「私、ヨシならいいんだよ。ヨシなら」

ふんわり、以外の言葉でどう表したらいいかわからない感触と彼女の吐息が、僕を誘惑する。

掌から伝わる、やわっこくてほのあたたかい、肌のなめらかさ。

淡い茶色の、清らかな眼差し。

やわ紅く上気している頬。

ブラウスの狭間から覗く、ピンクのブラ。そのレース模様。

夕日に透かされて煌めく、僕の大好きな彼女の黒髪。

「ねえ、ヨシ」

呼ばれた直後、ぷちん、と僕の中のなにかがはちきれ、表面張力ぎりぎりで保たれていた欲望の波が、溢れ返る。

加奈!

心の中で叫んだ時にはすでに、僕は椅子から立ち上がって、彼女を机に抑えつけていた。

急な動作で、僕の座っていた椅子が、がたんと音を立てて倒れる。

飢えた獣よりも荒く、彼女の柔肌にキスをした。
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