Garnet~大好きの伝え方
そう思うから、私はキスに応え続ける。

彼の舌がやがて、私の首筋に移っても。

その手が、ブラウスをたくしあげて胸へ伸ばされても。

視界がぐらぐらして、セピア色の図書室が徐々に暗転していく。

彼が私をまさぐる熱に犯されて息が上がり、腰が抜けた。

少しほこりっぽい床に崩れ落ちる。

髪を床に広げて、服をだらしなく乱して、肩と胸で息をして、私はヨシを見上げた。

高い窓から差し込む日の光で、小さなチリが、キラキラしていた。

ヨシの真っ黒い髪も、キラキラしていた。

「加奈……」

と、ほんの少しだけ困ったような顔で、呼んでくれる。

私はその首に抱きついて、囁いた。

ヨシが好き。ヨシが好き。ヨシが好き。

そう、三回。おまじないのように。

そしてヨシの返事を聞く――前に。
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