この恋、もう一度〜中学生から大人になっても〜


その日の放課後、私はいつものようにトレーニングをする。


ストレッチも、実は私、すっごく身体かたいんだよね…。


だから、本当は嫌い。


でも怪我予防と身体のことを考えて一生懸命筋を伸ばしていく。


すると、顧問が集合をかけた。


顧問は本木武史先生。生徒の間のあだ名は『もっとん』


怖くて歳なんて聞けないけど、どうやらうちの親と同世代みたい。


「今日、津田先生から体育の持久走の一覧もらった。校内で30位にも入れなかったものもいるのは、どういうことだ?毎日のトレーニングが足りないのか?体育の授業に手を抜いているのか?…もっと出来ると思ってたよ。」


もっとんは悔しそうに言う。


うちの学年のバレー部は四人。そのうち、リストに名前が上がったのは、私ともう一人だけ。


私は、学年三位。


校内四位。


決して悪い成績じゃない。


なのに…。


先生はリストに載った私たちには何もなかった。


誉めてほしかった。


誰かに認めてもらいたかった。


やっぱり、私が頑張っても、無駄なのかな??
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