トールサイズ女子の恋
私たちは【もりや】を出て、住宅街を歩く。
「さっきの定食、美味しかったね」
「はい、美味しかったです。お会計していただいて、すいません」
「ううん、気にしないで。そこは『ありがとう』が嬉しいかな」
「………ありがとうございます」
「うん」
水瀬編集長はにっこりする。
「姫川にあの定食屋を教えて貰って良かったな」
「水瀬編集長は、姫川編集長と仲が良いですよね」
「そうだね。姫川とは歳も同じだし、飲んだりするのもしょっちゅうだよ」
水瀬編集長は苦笑まじりで言うけど嫌がってはいないのは、本当に仲が良いということだ。私は中途採用なので、同期がいないから良いな。
「同期がいるのって良いですね」
「姫川は俺より先にアルバイトで四つ葉に入ってて、同期はスポーツ部の編集長をしている荒木かな。俺よりもかなり酒に強いし、俺たち3つ上の高坂専務も交じって飲むけど弱いから、4人で飲むといつも荒木の世話になるね」
「荒木編集長に未だにお目にかかれてないのですが、実在はしてるんですよね?」
「してるよ。俺や姫川と違って取材の現場に行って記事を作るから、なかなか四つ葉出版社で荒木を見るのは難しいね」
「ツチノコで、荒木編集長の姿を見ると幸運がやってくるみたいですよ」
「確かに。あんだけ見ないとなると、ツチノコ扱いされるよね」
私たちは笑いあって、歩き続ける。
たった数十分の時間なのに私たちを包む雰囲気は温かくて、それをずっと感じたくてまだ四つ葉出版社に着いて欲しくないと思った。
「さっきの定食、美味しかったね」
「はい、美味しかったです。お会計していただいて、すいません」
「ううん、気にしないで。そこは『ありがとう』が嬉しいかな」
「………ありがとうございます」
「うん」
水瀬編集長はにっこりする。
「姫川にあの定食屋を教えて貰って良かったな」
「水瀬編集長は、姫川編集長と仲が良いですよね」
「そうだね。姫川とは歳も同じだし、飲んだりするのもしょっちゅうだよ」
水瀬編集長は苦笑まじりで言うけど嫌がってはいないのは、本当に仲が良いということだ。私は中途採用なので、同期がいないから良いな。
「同期がいるのって良いですね」
「姫川は俺より先にアルバイトで四つ葉に入ってて、同期はスポーツ部の編集長をしている荒木かな。俺よりもかなり酒に強いし、俺たち3つ上の高坂専務も交じって飲むけど弱いから、4人で飲むといつも荒木の世話になるね」
「荒木編集長に未だにお目にかかれてないのですが、実在はしてるんですよね?」
「してるよ。俺や姫川と違って取材の現場に行って記事を作るから、なかなか四つ葉出版社で荒木を見るのは難しいね」
「ツチノコで、荒木編集長の姿を見ると幸運がやってくるみたいですよ」
「確かに。あんだけ見ないとなると、ツチノコ扱いされるよね」
私たちは笑いあって、歩き続ける。
たった数十分の時間なのに私たちを包む雰囲気は温かくて、それをずっと感じたくてまだ四つ葉出版社に着いて欲しくないと思った。