トールサイズ女子の恋【改稿】
 途中K駅に降りてスペード街をぶらぶらと歩くと、今日って『Clover』の発売日だったと思い出して書店に入って、女性誌を取り扱うスペースで目当ての雑誌を探す。

 最近は女性誌も沢山増えてどれにしようか迷う時があって、そんな時は自分が読みたい内容や雑誌に着くアメニティで決める場合もあるけれど、『Clover』は勿論無条件で買うけど。

「あった」

 レジの近くに『Clover』が置かれていて、手に取ってパラパラと中身を確認すると、コーディネートのページはカジュアル・甘めと分類されたOLが1ヶ月コーディネートを特集され、他にはメイク・美容・恋愛とページが組まれていて、中でも恋愛のページは読み応えありそうだったのですぐレジに向かう。

 お会計して書店を出てスペード街を歩くと、以前私が試しに履いたヒールの高いブーツが置かれている靴屋さんの前まで来たので、まだあのブーツはあるのかなって見てみたら、まだあった。

 あのブーツを見ているとこれ以上自分の身長コンプレックスに傷を増やしてしまいそうで、なるべくみないようにしないと。

「早く帰って、『Clover』を読もうっと」

 私は足早に駅に向かって電車を乗り継いで自分のアパートに帰ると、メイクを落としてシャワーを浴び、ルームウェアに着替えて『Clover』を読み始めた。
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