ZAKURAN



普通の友達会のような集まりならまだしも、ここにいるのは世界の財閥たち…。


服なんてドレスやスーツに違いない。






もちろん、平凡な高校生として生きてきた私にそんな大層なものがあるはずはなくて…




あるのは学校の制服と仕事用に来ていた全身黒の服くらいだ。









「ご安心を、睦月様。」



「へ…?」




不安げな声をあげる私に、陸人さんは一度柔らかい眼差しを向けると、スタスタと部屋の隅の大きなクローゼットへと歩み寄っていく。










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